アンティークのある暮らし

アンティーク・骨董品を日常生活に活かす飾り方、使い方の提案

骨董 100年説?

 

骨董の真髄は「時代があり、希少価値があり、愛着が湧く物」だと思います。その骨董品とは最低100年は経たという命名規則が一般的です。
遡れば紀元前の発掘品に始まり、現代にいたるまでに壊れたり捨てられたりして残る物はごくわずか。その時代の持ち主が大切に扱ったおかげで残り得た生き残り、絶滅危惧種です。大切に扱いたいですね。

レトロもヴィンテージも物を愛でる気持ちは変わらない

 一般の人から見ると骨董界とは財産家や数寄者の集まりで、間口は狭く奥が深い通人の世界と思われてきました。

 しかし、若い世代が気軽さを基本にノスタルジーが感じられ手軽に使って楽しめるというスタイルを定着させました。

 今では誰でもおいでよと間口360度全開の解放区となり、ヴィンテージ物(約50年物)やレトロ品(懐古趣味)は勿論、年数の浅い品でも気楽に骨董界に加わり業界を賑やかしています。

 たとえば存命の有名人の使用物やサイン、ユニフォームなどが伝統工芸美術品、古民具に混ざり闊歩しています。テレビ東京の長寿番組「開運!なんでも鑑定団」をご覧になれば品種の多さ、年代が浅くなって来ているのにお気づきいただけるかと思います。

 物を愛でて得るのはストレスに晒され硬くなった脳に潤滑剤を注入するようなもの。ペット愛に似て精神を柔軟、安定に導く作用が有ります。(個人の見解ですが)

楽しむことは生きる上で大切なエネルギーです。骨董品で心の寛ぎを見いだせたらラッキーでしょう。

 骨董は古くから投資の対象、税金対策とする資産家・企業などが美術館を設立している例が数多くあります。

 一方、私のように身の丈に合う品を求め、日常使いをしたり部屋に飾り眺め楽しむというささやかな一個人としての愛好家もいます。骨董人口の大多数がこちらでしょう。

骨董の病(やまい)

 俗に骨董に嵌まった人のことを骨董界では尊敬の念を込めて「病に罹った」と言い表します。さらに完治は難しい難病指定と自他共に笑いながら言い合ったりします。なぜなら恋愛と同じで骨董品を心から愛しているので、大好きな骨董品と相思相愛の仲なのですから完治などしたくないのです。本人は幸福物質エンドルフィン満載、この世の天国を味わっています。骨董沼に浸るハッピーな病人なのです。

骨董品を次世代に受け継ぐ役目

 骨董品は過去から未来への旅人。人手伝いのタイムマシーンに乗ってきた異邦人。一時、あなたの持ち物として骨?いえ足を休めているに過ぎません。大切におもてなしをして未来へ引き継ぐ役目を所有者は課せられています。

 さて、好きで手に入れたせっかくの品を押し入れに閉じ込めることのないようにしましょう。季節に飾りその他の季節はリタイアさせることはあります。でも季節が巡り再会したときは遠距離恋愛の相手に会ったように懐かしく嬉しさに満たされます。興味の無い人が見ていたらアホかと思うシチュエーションですが人生は一度きり、踊り手にならなくては楽しくないでしょう? 「踊る阿呆にみる阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損々」って歌詞が人の生き様を言い得ています。どうせなら両手をフリフリ、腰をヒネヒネ、思いっきり踊り狂いましょう! 骨董人生、最高!

最後までお読みいただきありがとうございます。
#骨董舎のお留守番でした。

関連記事一覧