買取日記

銀瓶、甲冑、蒔絵、茶道具を買取いたしました。

先日、買取のご相談をいただきました。
内容は骨董愛好家だった父のコレクションを整理・現金化してもらいたいとの事でした。

お客様のお宅にお邪魔させていただきましたが長年収集してきたのでしょう、数多くの骨董・古美術が一部屋いっぱいに置かれていました。

丁寧に梱包されおり大切に保管されていたご様子。1点ずつ箱を開け査定を始めました。
お品物を拝見すると、まじめな良い物を蒐集されていた方のようです。



中国でも人気の品物は買取価格も高評価の可能性あり

数十点の査定を済ませた頃でしょうか、小さな桐箱を開けると中から銀製の薬缶(銀瓶)が出てきました。
数年前、中国で日本の銀瓶ブームがおきました。煎茶を嗜む文化がある中国で、日本の鉄瓶・銀瓶は作りが良いと人気になり、価格も高騰していました。

現状は、高騰期よりは落ち着いてきた様ですが、まだ高評価を付けられる品物でしたので高価買取で対応させていただきました。

世の中には流行があります。時代の流れによって品物の価値も変わります。
骨董品も例外ではなく、同じ品物でも昔は高かったのに、今は安くなってしまった物、その逆もあります。
とはいえ、どんな品物でも珍しいもの、細工の細かなもの、希少な物は流行に左右されにくいので今でも高評価を付けやすいのです。
上記写真の右下に写っている蒔絵の箱で例えると、
江戸時代の由緒ある大名物と現代の数多く生産されている物では作りが全く違うため評価額も雲泥の差があるのです。
もちろん新しい物でも人間国宝作家など有名な作家が手掛けている物であれば評価できることもあります。現代は、評価出来るか、そうでないかの差がシビアになってきていると言えます。

一点一点査定額を付けさせていただきましたら、
こんな物が買い取れるのか!とお客様も驚かれていた様でした。
今回のコレクターの方は時代・ジャンルも様々な物をコレクションされていましたが、この方の目筋は良くご自身で熱心に研究していたのがわかりました。
査定させていただくにもやりがいのある品物でした。

ちなみに今回買わせていただきた品物は、
①乾漆阿弥陀如来坐像 ②長谷川栄作 木彫人物象 ③二段棚 ④蒔絵短冊箱・料紙箱 ⑤時代古銅置物各種 ⑥甲冑一式・火事装束 ⑦出土(土偶・勾玉等)
など200点あまりでした。

もちろん様々なケースがあり一点一点評価出来ない場合もございますが、もし御先祖が持っている品物を整理する時がありましたら自己判断で捨ててしまわず、一度プロに全ての品物を見てもらうことをおすすめします。

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