古美術名品『集』50号
特集1 長崎、異国文化の綴れ織り 第1部長崎の歴史と観光
今年は日中国交正常化40周年ということで、記念すべき50号の巻頭特集は、江戸時代の鎖国期にあっても中国と密接な交易関係にあった「長崎」を取り上げました。郷土資料を展示する長崎市歴史民俗資料館、長崎奉行所を再現した長崎歴史文化博物館、キリシタン文化の遺品を展示する日本二十六聖人記念館、千年の歴史を誇る松浦家の至宝を集めた松浦史料博物館、長崎南画と舶来清人の書画を豊富に所蔵する森の美術館 in 雲仙などを紹介し、長崎ならではのユニークな作品が満載です。また、異国情緒漂うお祭りや長崎で訪ねたい古美術・骨董店、風情あふれる旅の宿、長崎名物「卓袱(しっぽく)料理」の老舗など、観光情報も楽しめます。
特集1 長崎、異国文化の綴れ織り 第2部長崎孔子廟〜中国歴代博物館「中国の印鑑展」
長崎孔子廟は、日本で唯一の本格的な中国様式で建設された孔子廟です。その中にはる中国歴代博物館は、北京の故宮博物院との提携により「北京故宮宮廷文物展」を常設しており、現在は特別企画展「中国の印鑑展~篆刻に込めた美の世界」を開催中。ここでは、清代の皇帝たちが使用した玉璽など、貴重で多彩な印鑑を数多く掲載しています。様々な意匠を彫り込んだ緻密な彫刻の技には驚かされます。
※中国語訳付き(有中文翻訳)
特集2 日中国交正常化40周年記念〜「地上の天宮 北京・故宮博物院展」東京富士美術館
2012年5月8日(火)まで開催 その後、宮崎県立美術館・新潟県立近代美術館・長崎歴史文化博物館等へ巡回
東京富士美術館が企画し、北京・故宮博物院の協力により実現した展覧会の紹介です。同展では、紫禁城に生きた后妃や宮女たちの波瀾万丈の生涯とその暮らしぶりをテーマに、絵画・工芸・服飾・宝飾などの国家一級文物を含む名宝200点が展示されています。ここでは中国国外での初公開となる国家一級文物《女孝経図》巻の9図をすべて掲載するほか、清朝美人画の名品、食卓を飾った贅沢な食器類、宮中生活を彩った美麗なる工芸品などを紹介しています。
※中国語訳付き(有中文翻訳)
発行日 2012年4月
ISBN978-4-921031-50-3