加藤卓男 作 黄瀬戸汲杯
人間国宝、加藤卓男の作品です。
淡くあたたかみのある黄色に銅釉の緑が爽やかに引き立ち、お酒を注げば器もお酒もキリッと清涼さが増すような印象です。
お酒と器をともに味わいながら、手の中にずっと納めていたくなるような、ふっくらとした形と手触りが手に馴染むぐい呑みです。
贈り物にもおすすめです。
加藤卓男1917-2005(大正6年-平成17年)
加藤卓男は大正6年、陶芸家五代目加藤幸兵衛の長男として岐阜県に生まれました。
昭和20年、広島で被爆し、その後10年間の療養生活を余儀なくされます。
昭和36年に、フィンランド政府の招聘によりフィンランド工芸美術学校に留学し、在欧中よりペルシャ陶器の研究に取り組み、帰国後はラスター彩の復元と並行しながら、三彩、志野、織部など多様な作陶を続けます。
ラスター彩は光を受けると玉虫色に輝き世界中で珍重され、ペルシャ陶器の最高峰と言われましたが、その技法が17世紀には完全に消滅した事から幻の陶器と呼ばれています。
このラスター彩の復元に世界で初めて成功し、また正倉院三彩鼓動の復元も手掛け、学術、芸術文化に寄与した功績により平成7年人間国宝に認定されました。
サイズ:口径6.5 高さ4.5cm
銘有無:窯印有り
箱有無:共箱有り
傷有無:無し