和田鱗司作 茶籠 御所籠一式






籠全体には緻密な網代編みが施されており、端正な造形の中に高い技術がうかがえます。
深みのある色合いと落ち着いた風合いが相まって、上品な存在感を放っています。
茶碗や茶入、茶筅などを収めて携行するための茶籠は、野点の道具として親しまれてきました。
本品も実用性と美しさを兼ね備えた仕上がりとなっています。
長年使い込むことで生まれる味わいも魅力のひとつで、竹工芸ならではの温かみを感じます。
竹工芸師 和田鱗司(わだ りんし)生没年不詳
和田鱗司は、京都で三代にわたり続く竹芸師の家系として知られ、
特に唐物写しの籠や茶道具の制作を得意とした竹工芸家です。
緻密な編み目と端正な造形を特徴とし、実用性と工芸美を兼ね備えた作品を数多く手掛けています。
初代鱗司は京都に生まれ、唐物を意識した格調高い竹工芸を制作しましたが、
その人物像については記録が少なく、生没年も明らかになっていません。
二代目についても同様に詳細な記録は限られています。
三代目鱗司は、二代目鱗司(修蔵)の四男として生まれ、幼少より竹工芸の技術を学びました。
二代目の没後に鱗司の名跡を継承し、伝統技法を受け継ぎながら制作活動を続けています。
和田家の作品は、代々培われた高度な技術と茶の湯の美意識を今に伝えるものとして、高く評価されています。
サイズ:横14.5×縦20.0×高さ13.2cm
時 代:現代
銘有無:茶籠には銘なし 茶碗に銘「音羽山窯」・黒楽の銘は釉薬が掛かっているため判別不能
箱有無:共箱
傷有無:使用傷有
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