アマルリック・ワルター 蜂文トレイ






やわらかな乳白色のガラスに淡い黄緑色が溶け合い、
朝露をまとった葉を思わせる幻想的な景色が広がります。
縁には立体的な蜂が配され、琥珀色と黒の縞模様、
透き通る羽まで精巧に表現されており、息づくような生命感が感じられます。
パート・ド・ヴェールならではの繊細な質感と柔らかな光の透過が美しく、
自然を主題としたワルター作品らしい詩情あふれる仕上がりとなっています。
小ぶりながらも高い芸術性を備えた作品で、オブジェとしてはもちろん、
アクセサリートレイなどとしても優雅な存在感をお楽しみいただけます。
■パート・ド・ヴェールとは
パート・ド・ヴェールは、まず作品の原型となる塑像を制作し、
それをもとに耐火石膏などで鋳型を作ります。
そこへ、粉末状にしたガラスに透明なペーストを混ぜたものを詰め、
窯で焼成した後、徐冷を経て型から取り出し、研磨して仕上げるガラス成形技法です。
陶磁器とガラス、それぞれの特長を兼ね備えた中間的な製法とされており、
独特のやわらかな質感や奥行きのある表現が魅力です。
その起源は紀元前16世紀頃のメソポタミア地方にまでさかのぼり、
再生ガラスの技法として誕生したと伝えられています。
その後、1885年頃にフランスの陶芸家アンリ・クロ(1840〜1907)によって再興され、
近代ガラス工芸の技法として広く知られるようになりました。
■Victor Amalric Walter(ヴィクトール・アマルリック・ワルター/1870–1959)
1885年(14歳)セーヴル窯の工場に門弟として入門。
1893年頃 兵役を終えた後、セーヴルのビネル通りに陶器制作のアトリエを構える。
1900年 パリ万国博覧会で、アンリ・クロが復興したパート・ド・ヴェール技法に感銘を受ける。
1903年~1914年 ドーム兄弟の工房で職人として制作に携わる。
1919年 ナンシーに自身の工房を設立。重厚なガラスに写実的な彫刻を施したパート・ド・ヴェール作品を数多く制作する。
1935年 工房を閉鎖
1959年 逝去
サイズ:幅10.5×奥行10.6×厚み3.7cm
時 代:1900年代
銘有無:本体傍に彫銘「Amalric Walter Berge SC」と有
箱有無:有
傷有無:制作時の気泡跡など有
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