古美術名品『集』35号
特集1 変わり兜の異形 命賭けの遊戯
戦国武将らの強烈な個性と武勇の象徴とされた「変り兜」。巨大な五輪塔を頭に掲げたもの、鳥獣、魚貝、昆虫、植物、器物、被り物…、ありとあらゆる意匠が兜を飾った。鎌倉南北朝期の重厚華麗な兜に比べ、あまりにも風変わりで奇想天外な形。日々戦場にあって、常に死と背中合わせに生きながら、武将らはなぜそのような異形を求めたのか?「変り兜」に込められた、戦国武将の美学を追う。
特集2 甲冑師・三浦公法
20歳代後半で甲冑師を志し、この道40年の三浦公法(ひろみち)さん。徳川家康がイギリス王・ジェームス1世に贈呈した甲冑の修復をエリザベス女王じきじきに依頼され、見事に修復。国宝をはじめとする名品甲冑の復元は30領にも及ぶ。前人未到の業績とともに、三浦さんが制作した加藤清正や黒田長政所用の名物兜の復元品なども紹介する。
発行日 2007年12月
ISBN978-4-921031-35-0