古美術名品『集』26号
特集1 火縄銃と人の知恵
さまざまな科学分野に影響を及ぼし発展を促進してきた「鉄砲」の製造技術とは…。
今回の特集では火縄銃をめぐる戦国時代の武将や商人・職人たちの「知恵と営為」を探りました。「堺商人と鉄砲」では、堺ではじめて鉄砲を製造販売した橘屋又三郎と、信長に軍事援助を行った茶人・今井宗久の二人を取り上げています。また「職人の知恵と技術」では、火縄銃とともに日本にはじめてもたらされた鉄パイプとネジをどのように職人たちが製造したかを紹介しています。
特集2 鉄砲を使った大戦
「関ヶ原合戦図屏風」全面写真折込にて豪華掲載!!
江戸時代六曲一隻 [岐阜市歴史博物館所蔵]
1600年9月15日、徳川家康ひきいる東軍と石田三成ひきいる西軍の壮絶な戦いを生き生きと描いた屏風です。関ヶ原を北側から眺めた珍しい構図で、左が東軍、右が西軍という配置。主な武将らの名前と位置関係も示しました。裏面には「長篠合戦図屏風」を掲載。
特集3 各地の鉄砲達
1543年、九州の種子島に伝来した火縄銃の製造技術はたちまち日本全国に広がり、各地で特色ある火縄銃が製造されました。たとえば、滋賀国友の火縄銃は主に江戸幕府からの受注生産で簡素な造りながら性能に優れ、大坂堺の火縄銃は既製品販売が主流で華美な装飾が施され、土産物にもなったといいます。ここでは全国8カ所の火縄銃を並べ、その特色を比べてみました。
発行日 2005年9月
ISBN4-921031-26-6